アラビアンナイト


「なっ!!」

言葉の意味が理解できた瞬間、すごい速さで顔に熱が集まってきた。

きっと真っ赤になってるだろう私の顔を見て満足気に微笑んだジェイクは、

『じゃあ、次の問題の英訳頼む』

って。
ごくフツーーーーーに!奏太に話しかけて、あまつさえ、問題を解き始めた。

「な、な…」

顔を真っ赤にしたまま、金魚みたいに口をパクパクさせてる私を、奏太が気の毒そうな顔でチラリと見てたけど。

顔の熱が引くまで暫くの間、私は照れと怒りが入り混じったような複雑な気持ちに体を震わせるしかなかった。

この意地悪男子がっっっ!!!!!
< 385 / 713 >

この作品をシェア

pagetop