アラビアンナイト


最初はジェイクに少しでも笑顔を取り戻して欲しくて、一生懸命に彼の目を見て謝っていたんだけど、その表情は私が謝れば謝るほど、話せば話すほど、ますます困っていくように見えて…。

途中でつい、視線を彷徨わせてしまったが最後、今度は目を合わせることもできなくなった上に、とうとう謝ることも話すこともできなくなってしまって口を噤んだ私。

「「………」」

2人の間に再び訪れた沈黙…。


だめだ、こんな時、どうすればいいのかわからない。

やっぱりジェイク絡みのことになると ”どうすればいいのかわからない” ことばっかりだ。

この重苦しい沈黙が永遠に続くんじゃないかと思えて怖くなってきた時、ジェイクがぽつりと言った。

「ありす、ありすにはオレのことみててほしい」

見ててほしい?

パッとジェイクの顔を見上げると、まだちょっと困ったような顔だったけど、口元には確かに笑みが浮かんでいて…。

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