アラビアンナイト
バシッ!!
「痛い!!」
背中に痛みが走って、思わず叫んでた。
「いつもの元気はどこにいっちゃったの?ありすらしくないわよ!」
私の背中を叩いた当の本人は満面の笑みを浮かべている。
「忍ちゃん…」
「健太君も言ってたでしょ!?どーんと当たってこいって!!
私と茜も前に言ったはずよ?」
「へっ!?」
「”何も考えずに全部お任せしちゃえばいいのよ”
”そうそう、手取り足取り教えてもらいな”
ってね」
そう言って、忍ちゃんは綺麗な顔を更に綺麗に輝かせて微笑んだ。
「うぎゃ〜〜〜!!!」
ショッピングモールでの一連のやりとりと、それをジェイクに見られていたことの羞恥心が再燃して、女子らしからぬ声が出たことは許してください…。