アラビアンナイト


思わず非難めいた視線を向けると、

「ごめんごめん。俺、もともと女子とはあんまり話す方じゃないからさ。
実を言うと、未だに同じクラスの女子の名前、全部覚えてなかったりする」

そう言って可愛くはにかんで笑った奏太。

くっ!!その笑顔が可愛いから、クラスメイトの私のことを知らなかったっていう無礼は許してあげよう。

「話を戻すと、サッカー部の中でありすと同中だった奴らがさ、みんな、ありすのことを知ってたわけ。
それも同級生だけじゃなく先輩も。それでありすのことを色々教えてもらって」

教えてって…どうせろくなことじゃないだろうから、聞くのはやめておこう。

そう思って口をつぐんだ。

「それからかな。ありすに興味が湧いて、教室でも授業中とか休み時間とか。
気づいたらありすのことを見てた」

その時のことを思い出しているのか、奏太がちょっと照れくさそうな顔になった。

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