溺愛されてもわからない!
「おねえたん。どこいくの?」
綾夜芽ちゃんがミッフイーちゃんのぬいぐるみを抱いて私に聞く。
「お兄ちゃんとおでかけ。明日帰るね」
「あしたってごはんのあと?」
「うーん……」どうやって説明しよう。
「あやめもいく」
「綾夜芽ちゃんは行けないよ。お兄ちゃんとお留守番してようね」
月夜が優しくそう言うと
綾夜芽ちゃんの大きな目から涙がポロポロ流れてきた
やっ……やばいかも。
「あやめちゃんも、すみれおねえたんといくーー!!!」
ガン泣き。
「早く行きなさいっ」
お母さんに叫ばれ
私と一夜は逃げるように家を出て
一夜の車に乗って
佐藤家の敷地から脱出。
綾夜芽ちゃんは3歳ながら根性があり
3歳児特有の自我もあり
佐藤家は甘々な砂糖家だから(特に月夜が)
こんな時は逃げるに限る。
さぁ温泉にお出かけです。