宇宙の彼方─soranokanata─
「つまり、私は家以外は存在を消せばいいんですよね?」
「うん、まぁ……そういうことになるかな」
いつもの愛くるしい笑顔で
片手を額の前に持ってきて元気よく茜は言った。
「了解しました!船長!」
「……」
ほんとにわかってるのかな、
と不安になる気持ちを抑えて
玲音は学校への道を進んでいった。
「……れーね!」
ふいに後ろから、元気な声と肩に軽い衝撃がきた。
「ちょ、悠介肩パンしないでよ、痛いなぁ」
玲音の幼馴染である三浦 悠介だ。
悠介と玲音は、マンションの部屋がお隣さんのうえ、
小中高と、同じ学校といういわゆる腐れ縁というやつだ。
「なんだよ、いいじゃねーか」
「朝から暑っ苦しいっつーの!」
「照れんなって、俺と会えて嬉しいくせに」
「照れてないわ!」
「なんだよつまんねぇの
俺はお前と朝イチで会えて嬉しいのに」
唇をとがらせちらっと玲音を見る悠介。
「……」
「なーーんちゃって〜〜〜〜
どーよ玲音ドキッとしただろ惚れちゃっただろ??」
「は?んなわけ
てか、ウザイんだけど。もーーー!」
「はいはい学校行きまちょ〜ね〜ツンデレ玲音ちゃ〜ん」
小さな子供をあやすように悠介はレネの頭を
ぽんぽんと叩く。
「ちょ、頭叩くなし!身長縮んだらどうすんの!」
「わり、これ以上縮んだら、見えなくなっちまうもんな」
「悠介ーーー!!!」
「わぁ、怒んなって!!」
ぽかん、と茜は騒がしい2人を眺めていた。
「……」
無言で俯き、
そして、うーーん、と頭を捻った。

