Turquoise Blue 〜空色のベース〜

Turquoise Blue




− 学校が始まって

すぐ
体育祭の話題になった


空が少し高い





全員何かに
出なきゃいけないんだけど

マキちゃんはバスケ
シノは実は足が速いから、
リレーに出る事になった

私とユリちゃんは
まったりとバレー


皆、放課後も、
それぞれのクラスとかで
体育祭の方の練習があるから
あまり全員揃える日がない


すごく音楽を
やりたくなってる時期だから
それを集中して出来ない事に
皆少しイライラしてた



でも
じゃあこの間に
それぞれ曲とか考えてみようって
個人で音楽室に通ったり
そんな感じで活動した


うまくいけば
文化祭で
『初オリジナル』が出来るし。





− そうそう

リナ

たまに私達の、練習を
見に来る様になった
しかも一人で



だからって、
ドラムを運ぶのを
手伝う様になったわけでもなく
ただボーッと
外を見てたり
爪の手入れをしたりして

お菓子を置いて帰って行く



もしかしたら
『うちらが誘うの
待ってるのかなぁ
誘ってあげた方がいいのかなぁ』って
ユリちゃんが言ったけど


マキちゃんが
『自分の口から言って来る迄、待つ』


そう言ってた





…私はなんとなく

リナは、淋しいから来てるんじゃ
ないかなあと思った


淋しさの先に
歌があって

それで歌をうたうのって
アリなんじゃないかなあとかも
思う様になった


でも、だからってずーっと
今みたいなリナだったら
全員キレる日が来る



先輩がいってた
『夢へのスタンス』って事、
わかったかもしれない


ししょー。も
なんも準備とか手伝わないでとか
キレそうだもんなー



あのライヴの日から
一ヶ月くらいたってるけど
ししょーから電話来ないし
私からもしてない



…あまりに特別だった
体験だから
筋肉痛が治ってしまったら
なんだか
夢の中の事みたいに思えて来てしまった


ただ


『彼』の事を思うと
やっぱり胸が、

痛い







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