Turquoise Blue 〜空色のベース〜


−1番目のバンドが
演奏を開始した音がする 



控室に、
振動が伝わって来た



さっきまで笑い声に溢れてたのに

−蘭さん含め
控室の空気が突如

固く 締まる



何組かは外に出て行き
入れ代わりで入って来たバンドは
衣装に着替え出した




「…ついでじゃないけど
私達も制服に
着替えちゃおうか」


「うん〜 」


「そうしようか」




学校じゃないし
トイレを占領するわけには行かないから

ひとりづつ。



着替えて来たユリちゃんが
ヒソヒソと
マキちゃんに話し掛ける



「テレビでやってる芸能人は
名前が書いてある個室にいるのが
よく出てくるから〜…

『ストロベリーピンク』って
書いた紙のついた
個室に行けるんだと思ってた…」


最初に
制服に着替えたマキちゃんが
それを聞いて笑ってる



「おまたせ〜ユカどうぞ」

シノが出て来たから
次は私


私はいつも仕度が一番
遅いから

一番最後にしてもらった




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