君に初恋………ー母の遺した宝物ー
本当のあいつは、すげー真剣で熱くなれるやつで、だけどちゃんと心を持ってるやつだって、わかった。


授業が開始した、教室のドアをゆっくり開けて、そそくさ、と席につく。


同じ様にして栗栖も入ってきた。


今の授業は、英語。


頭の禿げた白髪混じりの先生。


だけど年は37歳。 

そこまでジジイでもない。


名前は………忘れた。


覚える気もない。

きっと俺達に気づいてる。だけどめんどくさい事から逃げるやつだ。


気づいたらチャイムがなり、先生は出て行った。

ざわつく室内。

優瞳が、俺を見ている。


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