君に初恋………ー母の遺した宝物ー
「気づいてる…?みんな見てるよ優瞳を」

きょとん、と首を傾げる。


「口アイス着いてる?」


ほらね、天然無自覚。


「わからないならいいよ」

平和過ぎる日常。


手を繋ぎ、街並みを歩いていると…………


「あれ…?

天宮?なにしてんの?」

知らない男が声をかけてきた。

黒い帽子を被り、ドクロのTシャツと黒いスウェットを着る同年代ぐらいの男。


一瞬警戒心を持ち見やる、と

「あっ、栗栖くん。栗栖くんはなにしてるの?買い物?」

緊張感のない声で話す優瞳の姿。


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