カルマノオト
「いえ、私は市街で一人暮らししてるんですよ。

通学はバス。

地元からだと、車に乗れなければ通学が大変なので。」




当時の彼も市街地に住んでいた。


通学はマイカーで、塾のアルバイトの日はその車で私の地元まで通っていたはず。




「あぁ、やっぱりそうか。

俺も大学時代は街の方に住んでたんだよ。

だけど、小樽って何もない街だよな。」




自分の学生時代を思い出しながら、彼はジンジャーエールのグラスに再び口を付ける。




「で、地元ってどこなの?」
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