眼鏡とハンバーグと指環と制服と
仕方ないのでチュッとキスしてあげたら、みるみる赤くなって涙が止まった。

「……着替えてくる」

「うん。
レトルトだけどスープあったから、温めとくね」

「うん!」

やっと機嫌が直ったのか、階段を上がってく夏生の足音は軽い。

この先もし、また誰かに告白とかされたら、早めに報告することにしよう。
また、今回みたいに面倒なことになると嫌だしね。


温めたレトルトスープと、買ってきてくれたパスタで晩ごはん。

……というか、パスタは二種類だし、それにドリアにピザってどういうこと?
さらにサラダまであるし。
ふたりで食べきれないでしょ!

……まあ、半分お詫びとして買ってきてくれたんだから、文句はいえない。
というかいうとまた、泣いちゃいそうだし。

夏生はゆるーく笑ってる。
なんでか私も笑ってた。
< 242 / 613 >

この作品をシェア

pagetop