眼鏡とハンバーグと指環と制服と
「ええ、まあ。
……すみません、あれだけの怖い目に遭ったばかりなんです。
傍にいてあげたいので、その」

「わかりました」

話しているあいだ、ずっと夏生に抱きついてた。
夏生は私を安心させるようにか髪を撫でてくれて。
話が終わってうとうとし始めた頃、教頭先生たちが病院に来た。

「月原先生。
これは一体……」

夏生にくっついたままの私に、教頭先生は顔を渋らせている。

「不安、なんです。
七尾さんは犯罪に巻き込まれたんですから」

「……。
それで?犯人に心当たりは?」

「全くありません。
警察も、行きずりの犯行だろう、って」

……警察にも同じこといってたけど。
夏生、嘘、ついてる。
だって、あの男たちに知ってるふうなこと、いってた。

「……はぁーっ。
修学旅行でこんなことが起こるなんて。
問題ですよ」
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