眼鏡とハンバーグと指環と制服と
第十四章満面の笑みになった
「日曜日、歳にぃと買い物行ってきていい?」

「なんで?歳と?」

晩ごはんが終わって。

コーヒー飲みながらテレビ見てるときに聞いてみたら、夏生の首が不思議そう
にこてんと倒れた。

「あのね?
どうしても歳にぃとじゃなきゃ、できない買い物があって」

「だから、なんで歳と?
亜紀ちゃんは行かないの?
というか、僕も行っていい?」

夏生の表情が、みるみる曇っていく。

……そりゃそうだよね。
知ってる人とはいえ、他の男の人とふたりで出かけてきていい?って聞いてる
んだもん。

「亜紀ちゃんはおばさんと用事があるんだって。
一緒に行ける日を探してたんだけど、三人空いてる日が合わなくて。
仕方ないから」

「だったら、僕とじゃダメなの?」

「夏生とふたりでなんて、出かけられないでしょ」

……また、誰かに見つかってしまうかもしれないし。

「じゃあ、僕も一緒で三人だったら」
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