天使か悪魔か…
「あの、シグレさん」

「何だ?」

「さっきの話で気になる点があるんです」

そう言うと、シグレさんは訳がわからない。という顔をして私を見た。

「さっきの話だと、どちらが憎しみ等の心なのか、そしてどちらが綺麗な心なのかわからないと思うんですけど。」

私の言葉を聞くと、シグレさんはようやくわかったというような顔をした。

「真っ白な方を天使、真っ黒な方を悪魔ということはわかったんですけど…」

「どちらが、その人間から生まれた憎しみなのかはわからないということか」

「はい」

シグレさんから聞かされた話はどの心から天使と悪魔が生まれたのかがわかるようで、全くわからなくなっている。
でも、その話を勝手に解釈して悪魔は危険だ近づくな。何て、天界の人々は言っているのか。じゃあ、この事を教えたら皆どんな態度をするんだろう。

「この事を、他の天使に教えるなよ。俺も、他の悪魔には教えないことにするから」

「どうして、教えたらダメなんてますか?」

「皆が混乱するからな。それに、悪魔と天使の関係がより悪くなる可能性もある」

ああ、やっぱり優しいなシグレさんは
< 8 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop