白と黒〜2つのリストバンド〜
呼び止められて振り向くと空は立ち上がった。


「明日も来いよ。また勝負するからな」


「はいはい、じゃ、おつかれ」


その日をさかいに私たちは全体練習の1時間に来て二人で練習し、全体練習が終わった後もやっていた。


今日も全体練習の後1or1の状態で私は空に教えていた。


タン タン タン タン


「もっと小さく動いて。」


キュッ


「フェイント小さい」


キュッッ


「そこでシュート」


タン タン─ガコンッ


「足そろってない、あとシュート入ってない。」


「シュート入ってねーのはわかってるよ。」


「んじゃ、入れて。」


「お前が細かすぎなんだよ」


「動きが大きすぎるの、ただでさえ図体でかいんだから小さく動きな。」


「…」


あ、ちょっとシュンとなった。


「はい、じゃもう一回」


< 8 / 52 >

この作品をシェア

pagetop