暁天の星
【晴都】
「どうしたんだよ。」
里香が消え、那月も颯太を連れて2階へ行った。
リビングには俺と、今にも何かが零れ落ちそうな菫。
黙ってたって言ってくれないと分からない。
だけどそれを5歳児に押し付けるほど俺も子供じゃない。
「ハルはさ、すぅの味方?」
突然こんなこと言い出したもんだから、俺は一瞬何て返したらいいか分からなくて目を丸くした。
なんだか急に不安になった。
「俺とお前は兄妹だぞ、当たり前だタコ。」
そう言っても菫の顔が晴れるわけでもなくて。
まじで何があったんだろうと心配になる。
「リュウ来るまで待て。」
誰と誰が特別仲が良い、なんてことはないけど、やっぱりリュウは皆んなの兄ちゃんみたいな存在。
菫だってリュウになら思いを言えると思う。
まあ俺は菫からしたら遊び相手みたいなもんだし。
頼みの晃も仕事でいないから、里香かリュウに頼るしかなくて。
俺の左手をぎゅっと握りしめた菫の右手に我に帰った。