暁天の星


【晴都】


「どうしたんだよ。」



里香が消え、那月も颯太を連れて2階へ行った。



リビングには俺と、今にも何かが零れ落ちそうな菫。




黙ってたって言ってくれないと分からない。



だけどそれを5歳児に押し付けるほど俺も子供じゃない。




「ハルはさ、すぅの味方?」



突然こんなこと言い出したもんだから、俺は一瞬何て返したらいいか分からなくて目を丸くした。


なんだか急に不安になった。




「俺とお前は兄妹だぞ、当たり前だタコ。」



そう言っても菫の顔が晴れるわけでもなくて。


まじで何があったんだろうと心配になる。




「リュウ来るまで待て。」



誰と誰が特別仲が良い、なんてことはないけど、やっぱりリュウは皆んなの兄ちゃんみたいな存在。


菫だってリュウになら思いを言えると思う。




まあ俺は菫からしたら遊び相手みたいなもんだし。



頼みの晃も仕事でいないから、里香かリュウに頼るしかなくて。




俺の左手をぎゅっと握りしめた菫の右手に我に帰った。



< 100 / 135 >

この作品をシェア

pagetop