【完】ふたりは幼なじみ。〜クールな執事の甘い溺愛〜

ハッキリと、そう言い切った。



おじさんは目に涙を浮かべながら答える。



「……くっ、頼んだぞ」



その言葉は、今の俺には何よりも嬉しかった。


どこからともなく力が湧いてくる。



「ちなみに、このお嬢様の置き手紙は、どこに置いてあったんですか?」



俺がそう尋ねると、横から紫苑がひょこっと顔を出した。



「あ、それは、お嬢様の部屋のドレッサーの上です」



そう言われて、もう一度りぃの部屋を見てみようと思い立つ。



さっきはいきなり外へ探しに行ったから、思えば部屋をよく見ていなかった。


何か手がかりがあるかもしれない。


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