あの時君が伸ばした手は
むくりと桐谷さんが起き上がる。

「あ、気がついたの?」

僕を見てそう言う。

「あ、うん。なんかありがとう。ずっといてくれたみたいで……。」

彼女は少し赤くなった。

岡田はその光景を微笑ましそうに見ている。

< 242 / 245 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop