あの時君が伸ばした手は
次の日、桐谷さんは時間通りに待ち合わせ場所である喫茶店に来た。


「訊きたい事って何?」

席に座ると同時に尋ねられる。


彼女の周りには早く帰りたいオーラが漂っていた。

「諸星さんが亡くなった時、みんなで集まったじゃん。その時に桐谷さん言ったよね?『みんなホントは香菜がいなくなって喜んでるんじゃないの?』って。」


彼女は運ばれてきた水をじっと見つめていた。

「どうしてあんなこと言ったの?」


彼女は水を見つめたままだったけどしばらくして口を開いた。
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