宝物な君と
二人で仲良く生きてきた。

仏壇の前に二人並んで、「パパ、いってきます!」『弓弦くん、いってきます!』お手てを合わせて、元気に出発した。

『今日は七くん夜ご飯、何食べたい?』

「ハンバーグ!あっ、オムライス!やっぱりプリン!」

『じゃあ、お子さまランチにしよう!』

「うんっ!やったぁ!」

楽しくおしゃべりしながら、七くんと保育園までの道を歩いていると。

あれ?

しゃがみこむおじいちゃん。

『大丈夫ですか?立てますか?』

「ああ、大丈夫ですよ。少し立ち眩みがして…。」

『病院…あっ、お家の人呼びましょうか?』

「ああ、少ししたらよくなりますから。ありがとう。」

う~ん、でも顔色悪いし。

どうしよう。

そうだ!

『私のカフェ、すぐ近くなんです。もしよかったら、休んで行かれませんか?』

「カフェ?」
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