嘘つき天使へ、愛をこめて
「……?」
「お、お前の名前は……」
「あたしの名前?」
名前なんてどうでもいいじゃない。
どうせ、もう二度と会うことはないんだから。
それとも、今回の腹いせにもっと強い相手にでも復讐を頼むつもりだろうか。
それもめんどくさいな。
……まぁ、誰が来ても負けるつもりはないからいいけどね。
「……サリ」
「サリ……?」
「そう。もう遅いから、早くお家に帰って寝
た方がいいよ。……バイバイ」
「ちょっ……苗字は……っ!」
「……ナイショ。女には秘密がある方がいいって、どこかで聞いたことあるからね」
クスッと笑ってそう言えば、もうそれ以上は聞いてこなかった。
フルネームを知られてなにか困るわけでもないけれど、わざわざ彼らに教える必要もない。