嘘つき天使へ、愛をこめて


その異様な雅の背中に胸がズキンと痛む。

確実にあれは、なにか誤解しただろう。


けれど、それを弁解する余裕など今のあたしにははなからなかった。


「さてと、やっと二人きりになれたな」

「……大、翔」


がくんと膝から崩れ落ちる。


大翔はそれを予測していたかのように素早く抱きとめると、困惑したままのあたしを見て悲しそうに笑った。


「……頑張ってんじゃねえか。サリ」

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