【短編】大嫌いな君にデートに誘われたって行くわけないでしょ。多分。
冬の告白


「快斗〜帰るよ〜!」

「おう」


彼が当たり前のように返事する。


「快斗、寒くない?」

「ん?大丈夫。ほら」

「!!」

彼が当たり前のように私のコートの左ポケットに手を入れる。

私の心臓がトクンと静かに鳴る。


「ちょっとー、ちゃんと手袋持ってきなよ」

「ヘヘヘッ」


マイペースな彼。
そんな彼の笑った横顔が大好きだ。


もう15年近くこの横顔をみてきた。
気づけば同じくらいだった身長も
高校生になった今は20センチも追い越されてる。



道行く人には…恋人に見えるかな。

私たち。


見えていたらいいのに。


「あ、ちょっと待って」


快斗はコートのポケットからふわっと手を出して、突然走って行く。


< 1 / 20 >

この作品をシェア

pagetop