アイドルの素顔に夢を見るのは間違っている
乙女の恋は、盲目


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「はぁ」


今日も私は5人のこれからを考えながら、人と会ったり書類を整理したりと仕事仕事の毎日が続いている。そのせいで、晃とまったく連絡が取れてない。


しかも彼も実習か何かで忙しいみたいだし、会える距離にいるはずなのに全然会えてないのがとても寂しい。



「……みゆちゃん。大丈夫?疲れてる?」


「凛太郎くん……大丈夫。いや、曲書いたり、作詞してくれる人ツテで探していかないとなぁって考えててさ……あと振付け師?それで5人まとまったらどこか小さい舞台でも借りてライブやるとか」



「程遠い話ししてんなぁ。まとまりないのに。」



「…だよね…」


まとまりがないと発した健吾さんは、あの日から本当に真面目に練習している。なんなら走って体作りしているようで、こちらも感心することが多くなった。



たまぁに、馬券買ってるのはもう気付かないふりしてあげてる。競馬くらいならね……まぁ……



凛太郎くんは、ほとんどべったりそばにいるけどおかげでご飯をしっかり食べるようになってきて顔色が良くなった。練習にも真面目だし、上手くいってると思う。





問題はあとの3人だ。


俊輔さんは練習こそしっかり来るのだけれど、私との信頼関係がまるでない。



「小娘。うるさいわよ。話しかけないで」



今後のアイドルの名前なんかを決めたりするのに話しかけてもこの調子。


大体おネェバージョンでは名前も呼ばれたことないんじゃないだろうか。


リーダーやって欲しいんだけどな……
絶対彼が向いてる。


それでもその話をする暇もない。



「俊輔さん……さっさと帰っちゃったの?」


「……しーちゃん……最近バーに通ってるから」


「BAR?」


凛太郎くんの言葉に私は眉をしかめた。



「……心優ちゃん。これに決まってんでしょ。これ」



そんな私に笑顔を向けながら、健吾さんの親指があがる。



……え、男!?


「ど、どういうこと!?」


「どういうことって、恋に決まってるだろ」


「いや、待って……恋はわかった。だけど、アイドルにはご法度じゃん。」


「いいんじゃん。男同士なら」


「ダメだわ!!!」



呑気な健吾さんに、文句を叫んだ。
いや…おネェの時点…そして蓮斗さんにメロメロなことで、多分ゲイかなぁとは思っていたけどさ


実際に聞くと色々どうしていいかわからない。



…やっぱり恋愛はダメだよね。
男同士だって。まだ始まってもいないアイドルグループなのに。





心優。職業 社長
早速次の問題にぶち当たりました。



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