ときのいたずら
「ここは調理場だ、城で出される飯はすべてここで調理されている」

「ここは稽古場だ。主に剣の稽古をしている、お前の知り合いも今頃明智にボロボロにされているだろう」

「え?!ちょ!行ってくる!」

「あっ、おい!」

そう言って私は稽古場と呼ばれる道場に入る、するとそこには人だかりが…


「なにこれ!あの、どうかしたんですか?」

近くの人に聞いてみた

「なんでこのような場所に女が?まぁいい、明智様が連れてこられた新人が明智様に引けを取らない剣の腕なのじゃ」


「え?藤孝っ!」


目を向けた先には藤孝と明智さんが木刀で打ち合っていた

「ありゃぁ互角だな…明智も意地にならなきゃいいが」

「秀吉さん!いつの間に?!」

「お前なぁ、1人でさっさと行きやがって、置いていくなよな」といいながら袖をつかんでくる

その仔犬みたいな仕草に思わずキュンとくる

「す、すみませんでした」


素直に謝り秀吉さんに聞く

「どっちが勝つと思いますか?」

「明智だな」

「即答ですか、なぜです?」

「藤孝とかいうやつは剣の腕はいいが足がなっていない、それに明智ももうすぐ意地になる頃だ」


そう言い終わった頃ふたりが動いた

「ハァッ!」

「クッ!」

カッカキーン!

シーン……

「俺の負けだ」

負けたのは藤孝…

勝負が終わったので藤孝に近づく

「おつかれさま!」

「わっ!真帆?なんでここにっ?!」

私を一目見て焦り出す藤孝

「どうかしたの?」

藤孝は渋々と言った形で口を開く

「真帆には負けてるとこ見せたくなかった…恥ずかしい」

そう言って目に涙を貯める藤孝

「そんなことないよ!藤孝かっこよかったw今回は惜しかったけど次がんばろ!」

「うん!」

「あの、そろそろよろしいでしょうか?」

「明智さん!おめでとうございます。明智さんお強いんですね」

「そんなことは「ありありだろ〜」」

「秀吉、私の話を遮らないでください」

「聞いて驚け明智はこの城の中で3番目に強いんだ!」

何故か自分のことのように話す秀吉さん

「へぇ〜なら2ばんめと1番目は?」

「俺が2番で1番が信長様だ」
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