夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】
「…これは今年度の、夢の配達人の順位表。
依頼数、実績、内容、報酬やらをワシが評価して出した物じゃ。」
マスターさんの言葉を聞きながら、私は順位表を見つめた。
……。
目を疑う。
当然、1番上にあると思っていたヴァロンの名前。
「……っ…4位?」
信じられなくて、思わず呟いた。
だって今までヴァロンはNo. 1の夢の配達人と謳われていた。
他の配達人に影も踏ませない圧倒的な実力差を持っていると聞いていた彼が、他の白金バッジ二名にも負けて…。
更に格下の配達人よりも下の順位。
……何故?
……。
ううん、分かってる。
今までと変わったからだ…。
ヴァロンの生活が、変わったからだ。
「っ……私と、結婚…したからですね。」
私は膝の上で自分の手を握り締めて俯いた。