夢の言葉と陽だまりの天使(上)【夢の言葉続編②】

実は今朝も、ヴァロンさんは私の所に顔を出してくれて新しい薬の材料や資料を持って来てくれた。
その時、私はずっと思っていた事を口にしたの。


「一つ聞いていいですか?
何故あの時、シュウさんの病を治す研究の相棒に…私を選んでくれたんですか?」

当時研修医だった私。
まだシュウさんの妻でもなかったし、
他に腕の良い医師はこの医療施設に居たはず。
それなのにヴァロンさんは私に声をかけてくれた。
資料や薬を、
シュウさんの病の事を私に託してくれた。

大切な親友の事。
ただ私の恋の成就だけに動いてくれていたとは到底思えなかった。

そんな私の質問に、
ヴァロンさんはこう言った。


”あんたなら俺の馬鹿みたいな提案に、
最後まで付き合ってくれると思ったから。”

”シュウの事を見捨てないで、
一緒に頑張ってくれると思ったんだ。”

”あんたを選んで、間違いなかった。”って…。
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