プルシアンブルー“俺が守る”
「毯出くんの言う通り、確かに偶然というより不可解よね。」



「係長の関係者が次々と…」


「まさか次は係長が……」



左隈の言葉に、相次ぐ不審死に爽築が標的かもしれないと、矛桶と岐微浜の顔色が少し悪くなる。



「共通項はあるがこれだけじゃなぁ。捜査中の案件もあるが、大抵は逮捕送検済みだし、後は死亡している。桧亨を狙っているとは言えん。」


「課長の言う通りです。次が私とは限りません。」



「いや、気を付けるに越したことはない、護衛を付けましょう!」


「そんなもの要らないから。」


「爽築!」



個人的な意見の塊に、爽築は呆れて部長に報告へと、さっさと行ってしまった。



「お前、私情を挟みすぎなんだよ。」



「もう少しソフトに言えないんですか?」


「デリカシーが無いですよ。」



「行き過ぎた親切は迷惑にしかならないぞ。」


「一言どころか余計な言葉が多いのよ。」



「一斉に言わなくても…」



比較的冷静な爽築と熱すぎる喝宥の不一致ではないかと、別れた原因を邪推してしまう。



「とりあえず捜査中の案件の解決を急ぐぞ!」



超坊はなんとか空気を変えた。
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