TUBASA ~つばさ~
しばらく行くと、乾いた岩場が出現した。


「ここ俺の秘密の場所」


足を止めると、


「そこ座ろ」


かばんをドサっと、岩の上に投げて私の手を強く引いた。

腰かけるのに丁度いい岩に私たちは落ち着いた。


打ち寄せる波が岩に砕けてしぶきが上がるけど、ここまでは届かない。



「怖かった?」

優しく問いかけられて、首を振る。



「ううん、ドキドキしたけど」


「巡視員に見つかったらやばいしね」



違うよ、さっき斗馬に手をつかまれたから。

そう言いたかったけど、飲み込んだ。


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