ふたりで

俺の思い6



真愛と結ばれて、俺は、油断していた。もう、ふたりは大丈夫だと。気持ちは、絶対に離れては行かないと。
それなのに----



冬休みになり、母親から連絡がくる。会って欲しい人がいるらしい。

その後、兄貴からも連絡がくる。兄貴にも、母親から連絡があったようだ。

兄貴は、すでに社会人だから、

「俺は、母さんのこれからの人生を共にしてくれる人が、信頼のおける人なら、反対はしない。幸大は?」

「俺も同じだ。母さんが結婚すれば、きっと、俺がこれから一緒に暮らすことはないだろうし、大学を卒業したら、独立するつもりだから。」

「わかった。じゃあ、相手の人が、ちゃんとした人かどうか、しっかり見極めような。

向こうには、中3の女の子が一人いるそうだ。今さら妹と言われても、どう付き合ったらいいか、わからないが。」

「中3か、微妙な年頃だな。父親と母さんのこと、賛成なのかな。」

「まあ、会ってみればわかるだろ。」



俺は、正月は配達で休めないから、暮れに会うことにしてもらった。




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