超純な彼と微不純な彼女
【2人だけの夜】
あれから1時間が過ぎて……
センター内には何の連絡もなくて……
中にいる警備員達は、日常茶飯事の出来事のように……
大した問題でもないみたいに……
世間話なんかしてるし…………
相変わらず、響くんは椅子に座ったまま、無言で……その横顔が恐くて……
グスン…グスン……
杏奈ちゃんが泣き出した 「お兄ちゃん…」って……。
もう駄目だ……最悪な状態になってしまった……。
どうやって罪を償えばいいの……
もう響くんとも終わりだ……誕生日に、この恋も終わるなんて……そんな……。
恋より……それより…
今は、圭介くんの命が………
その時だった!