独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
「姐さん、俺、もう知らないよ…?」

「私だってわかってる。
ここから進めば、もう引き返すことはできない。

…でも、バレなきゃいい話。

我慢するのは3月の人事異動が出る時まで。

…つまり、私の転勤がないことを確定させるまでよ。


半年じゃない、やってやれない事はないでしょ?


…ねえ、どうなの?下風くん…」


もうそこからは、スイッチが入ったように夢中になってしまった。

彼が貪るように、私の唇を塞ぐ。


耳元で途切れ途切れになる彼の吐息の中で、切なげに私に囁く。


「俺、不安だったよ。

こんなガキ、好きになってもらえるわけないって…」


彼を安心させたくて、強く抱きしめた。


「心配しないで…私も好きだよ」

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