独身一般職(37) vs 新人リア充(20)
「おはよう、香坂さん」

「あっ、おはようございます」

出たよ、シモガール。

あたしはこれから彼女の事を、心の中でそう呼ぶことにした。


相変わらず彼女はこうして仕事中になるとデキる女ぶるのだが、下風代理と二人でいたらものすごく甘えたりとかしてるのだろうか。

そうやって考えてみると、すっごい気持ち悪い。


なんだかおかしくなってあたしは笑いそうになった。

「どうしたの?香坂さん。ずいぶんご機嫌ね」

「すいません、なんでもないんです」


金曜日は金庫全体での忘年会がある。
来週は預金課の忘年会っていってたっけ。


今月は二度も忘年会があるんだから、下風代理のことだって、きっと忘れることができるよね。


あたしはいつも通り、仕事の準備を始めた。

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