人事部の女神さまの憂いは続く

「巧!!!!!」

後姿に叫びながらも、恐くて後ろを振り向くことが出来ない。

これは絶対言っちゃダメなやつだから、と心の中でバカな弟に恨み言を言っていると

「ふーん、巧もあいつとのこと知ってんだ」

冷たい藤木さんの声が聞こえる。

「いえ、知らないと思ってたんですけど」

しどろもどろになりながら返事をするも、やっぱり顔が見れない。

「ふーん、帰って来るんだ」

「みたいですね」

そこで思い切って振り返ると、やっぱり怒りオーラを放った暴君が腕を組んでいた。

「ふーん、飲みいくの?」

「いえ、いかない、ですね」

とぎれとぎれ言葉を発するけど、視線が突き刺さるようで痛い。

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