人事部の女神さまの憂いは続く
もっと前から?どういうことだろうと、ぼんやり考えていると
「そしたら俺の女癖の悪さで、お前にこんな嫌な思いさせることなかっただろ?」
的外れな言葉が続けられた。
たしかに、それも嫌なことでもあるけど、今ショックを受けてるのは違うのに、と思って頭を横に振ると
「やっぱヤダよな。バカみたいに色々話しちゃってたし。ほんと、ごめん。でも、ほんとお前以外、真剣に欲しいと思ったやつなんていないから。お前だけなんだよ」
悲痛な言葉が続く。
そこじゃないんだよ、と思いながらも告げられたことが嬉しくて、かたくなになっていた心がほぐされていくのを感じる。それまでダランと横に降ろしていた手を藤木さんの背中にまわして力を入れると、びくっと藤木さんの身体が跳ねた。
「なぁ、頼むから一人で泣かないで。頼むから、キライってのはやめて。まじで、キツイ」
私の肩に頭をつけて、そう呟いている。