人事部の女神さまの憂いは続く
そして香織さん家のゲスト用のお布団の中でぼんやりとスマホを眺める。
自分が拒否設定しているくせに、藤木さんから連絡ないかな、なんて。
昨日から色々考えてはいるけど、結局辿りつくところは1つなんだ。
あの女ったらしが、ってムカつく気持ちもあるけど、“結婚”が何なのかとかじゃなくって、藤木さんの存在は私にとっては絶対なんだって。
そして藤木侑里として、藤木さんの妻として、藤木さんのことをちゃんと理解したいし、寄り添えるような、藤木さんに頼ってもらえるような、そんな存在になりたいのだ。
藤木さんの人生のオプションみたいな存在じゃなくって、藤木さんにとって必要不可欠な存在でありたい。
これって、わがままなのかな?
ただ、自分の知らない藤木さんの世界に嫉妬してるだけ?
そう思うと、こうやって連絡も絶って家出している自分がどうしようもなく勝手な子どもでしかないような気にもなってくる。
だけど、もう少しだけ時間が欲しい。今のこの気持ちも整理して、キチンと藤木さんに伝えられるようになるまで。
そう思いながら、目を閉じた。