人事部の女神さまの憂いは続く

そして、飲む準備が整ったところで藤木さんが鞄からおもむろに1枚の紙を取り出した。


「大輔、香織。ここにサインしてくれ」



それを見た香織さんはさっきまでと変わらずニヤニヤしていたものの、立花さんは1人大混乱。




この紙は、今日飛行機に乗る前に私の地元の市役所でとってきたもの。

午後の飛行機を予約していたものの、午前中は行きたいところがあると言っていた藤木さん。昨日、有名どころの観光スポットは見てまわったけど他にも行きたいところあったのかな、と思っていたら・・・。


「ここですか?」

「そう。だから平日休み取りたかったんだよ」

連れてこられたのは市役所。


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