人事部の女神さまの憂いは続く
「海外って・・・そんな簡単にできるんですか?」
どうやらユリも初耳だったらしく、ふじっきーにすごい初歩的な質問をしてる。
「簡単かどうかはわかんないけど、手間はかわんないだろ。ほら、パーティー別でやるなら挙式は海外だったってことにしといた方が、各方面に言い訳きくだろ」
ユリを説得にかかっている暴君は、どうやら本気っぽい。
世界は俺中心でまわってると思ってる、この暴君が言い始めたら聞かないだろうことは長年の付き合いでよくわかる。
だけど、ここでこの男の思い通りにいかせたら、しわ寄せが全部こっちに降りかかってくるはずで、何としても阻止しないといけない。
「ちょ、待とうよ。年末って、ただでさえ全体のスケジュールきついってわかってる?」
冷静に問いかけると、うん、と軽く頷いているふじっきー。
「だから、うちの部、有給促進にして年内の最後22日とかにしちゃおうかと思って」
ひょうひょうと言ってのけてやがる。