人事部の女神さまの憂いは続く

「あのね、それは安田さんとかがちゃんとしてくれてるからでしょ?」

諭すように言っても

「だったら、別に俺がいなくても大丈夫だな」

逆にポジティブだ。それ、社長不要だって自分で言ってるようなもんだからね、と思いながら

「ふじっきーんとこはトラブルの顧客対応、ふじっきーでしょ?」

こっちを攻めてみると

「まぁ、うちもいい加減下に任せようとしてるとこだし。年末の挨拶回りん時に結婚式なんでって言えば、最悪俺対応じゃなくってもOKだろ」

こちらも平然と言ってのける。

やっぱり大輔と違ってふじっきーはそれなりに段取り考えてることにさすがだなって思うけど、ここで流されちゃダメだ。

「いやいやいや。それでいうと私んとこが一番無理だよ。支払い関係とかただでさえ年末ごたつくのに」

文句を言ってみるけど、そんな私の言葉は華麗にスルーして

「侑里はさ、海外いや?海のそばのチャペルで式挙げてさ、年末年始は家族とかこいつらとかとさ、暖かいとこで、のんびり過ごそうよ」

本格的にユリを落としにかかってる。
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