人事部の女神さまの憂いは続く

そんな自由気ままな大輔さんに振り回されながら、有名な木とか、よくわからない観光スポットに散々連れまわされた。

でもまぁ、運転は疲れたけど、大輔さんは大学の友達とおんなじようなノリだし、崇兄さんは意外に俺にも気を遣ってくれるしで、思った以上に楽しんでる自分がいた。

そして、なんとか香織さんリクエストらしいスイーツもゲットしてホテルに戻ってからは、みんなで約束している夕食まで時間があるからと、ホテルの中にあるバーに連れてきてもらった。


「いやー、巧、まじでありがとな。ここは兄ちゃんのおごりだから、好きなの飲め」

そう言ってメニューを渡されたけど、こんなお洒落なバーなんかにくるのは初めてで、何を頼んでいいかわからない。


こういうとこだとカクテルとか頼むべきなのか?

頭を悩ませてると

「巧、ビールでいい?」

優しい崇兄さんが助け舟を出してくれる。

はい、と頷いたらスマートにウェイターを捕まえてオーダーしていて、やっぱできる男は違うな―なんて思ってしまった。
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