人事部の女神さまの憂いは続く

「お前、風呂だけで済むと思うのか。それでいいなら一緒に入るけど、話聞いてやれないぞ」

精一杯、大人な返しをすると、しゅんとしている。あー、もうカワイイなと思いながら、頭をぐしゃぐしゃと撫でて

「ほら、さっさといってこい」

風呂の方に押しやると、ようやく、はーいという返事が聞こえた。

最近わかってきたのは、こいつが頭を撫でられるのに弱いこと。ちょっと機嫌が悪かったり、へこんでたりする時に頭を撫でると安心するのか、すんなり機嫌が直る。

淋しいとか言っていた癖に、のんびり風呂から戻ってきたニシユリと交代で風呂に行き、ようやく落ち着いて飲み始めたところで、ようやくニシユリが口を開いた。

「なんかね、みんな信じてくれないんです」

「なにが?」

「藤木さんと結婚したこと」

「は!?」

思わず大きな声が出てしまった。

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