範囲指定ゲーム
☆☆☆
心太朗が移動してきた先は屋上だった。
何人もの生徒たちがここから落ちて死んでいった。
そう思うと息苦しくなる場所だけれど、2人きりになるため思いついた場所はここしかなかったのだ。
「友香……」
振り向いて名前を呼ぶ。
友香はとまどった表情を浮かべながらも、「なに?」と、小首を傾げて聞いて来た。
その仕草が子供のようで、胸がギュッと締め付けられるのを感じた。
できればこのまま一緒に生きていきたいと願う。
残りのメンバーで家に戻り、普通の生活に戻りたいと願う。
だけど、自分の口から出たのは正反対のセリフだった。
「友香、俺たちはきっと助からない」
自分の非常なセリフが、風に乗って消えてしまえばいいのにと思った。
だけど、その言葉はちゃんと友香まで届いてしまった。
今まで微かな笑みを浮かべていた友香は、その笑みをスッと消して悲しげな表情になった。
心太朗が移動してきた先は屋上だった。
何人もの生徒たちがここから落ちて死んでいった。
そう思うと息苦しくなる場所だけれど、2人きりになるため思いついた場所はここしかなかったのだ。
「友香……」
振り向いて名前を呼ぶ。
友香はとまどった表情を浮かべながらも、「なに?」と、小首を傾げて聞いて来た。
その仕草が子供のようで、胸がギュッと締め付けられるのを感じた。
できればこのまま一緒に生きていきたいと願う。
残りのメンバーで家に戻り、普通の生活に戻りたいと願う。
だけど、自分の口から出たのは正反対のセリフだった。
「友香、俺たちはきっと助からない」
自分の非常なセリフが、風に乗って消えてしまえばいいのにと思った。
だけど、その言葉はちゃんと友香まで届いてしまった。
今まで微かな笑みを浮かべていた友香は、その笑みをスッと消して悲しげな表情になった。