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そう思い、シャワールームから視線を外して再び歩き出した。


男は会議室の前まで来ると足を止めた。


「……やっぱり、ここにいたのね」


友香は会議室を見てそう言った。


しかし、男は返事をしない。


友香も、真面な返事がもらえるとは思っていなかった。


「お前、生きたいか?」


不意にそう聞かれて、友香は目を見開いた。


男の顔は帽子に隠れて見えない。


だけど、真剣な表情をしているのだということがわかった。


「い……生きたい」


友香は自分の心臓が鋼のように早く打ち始めるのを感じながらも、そう答えた。


「他の2人を殺してでも、生きたいか?」


そう聞かれて、友香は美夏と真子の顔を思い出した。


一番の友達。


親友と呼んでもいい2人の顔を。


「……生きたい」


震える声でそう答えた。
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