範囲指定ゲーム
「殺したい場所にコピペするって、それ、コピペされたチームはどうなるんだ?」


そう聞きながら、何度も額に汗をぬぐっている。


そんな暑いわけじゃないから、冷や汗だろう。


「そんなの、同じ方法で死ぬに決まってんだろ」


男がプッとふきだしてそう答えた。


『死ぬ』


その言葉がソウタの全身に寒気を走らせた。


「じょ、冗談だろ?」


「冗談じゃねぇってば。その方法であの大人たちも殺したんだからさぁ」


男はそう言って旧校舎を指さした。


先生たちの事だ。


「コピペで人を殺すなんて、そんな事――!」


「できるんだよ。できるようにしたんだよ。なんか文句あんのかよ」


反論するソウタが面倒くさいのか、男は説明すらしようとしない。


わき腹をかいて欠伸をしている。


「でもまぁ、死なない例外もある」


「例外……?」


そう呟くように聞いたのは心太朗だった。


「そう。同じチームに複数投票されて、その殺害方法が3チーム分被っていたら投票されたチームは死なない。

複数投票された中に少数派の殺害方法があれば、それは決行される」


つまり、3チームが同じチームに同じ殺害方法を投票すれば死なないと言う事だ。
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