不安の滓
ワイパーを動かし、視界の悪い道を慎重に運転を続ける。街灯もない山道である。雨が降ってしまえば車のヘッドライトから見える僅かな視界を頼りにするしかない。
雨音しか聞こえなくなってしまった車内に退屈を覚え、いつの間にか聞こえが悪くなってしまっていたラジオのボリュームを上げた。
『そんで、そこでドーンって押されてね』
『うんうん』
『ホームに転落してもうて!』
ラジオからは「ギャーハッハッハ」というけたたましい笑い声と共に、二人のDJが何かの笑い話をしているようである。
きっと、新人のお笑い芸人あたりが深夜の枠でレギュラーでも持っていて、何かの世間話でもしているのだろう。
(無いよりはマシか……)
木々が鬱蒼と生い茂る、ともすれば不気味な雰囲気が漂うような山道だ。知らない芸人のバカ話でも、車内の賑やかしにはなってくれるだろう。男はそう思いながら車を走らせる。
雨音しか聞こえなくなってしまった車内に退屈を覚え、いつの間にか聞こえが悪くなってしまっていたラジオのボリュームを上げた。
『そんで、そこでドーンって押されてね』
『うんうん』
『ホームに転落してもうて!』
ラジオからは「ギャーハッハッハ」というけたたましい笑い声と共に、二人のDJが何かの笑い話をしているようである。
きっと、新人のお笑い芸人あたりが深夜の枠でレギュラーでも持っていて、何かの世間話でもしているのだろう。
(無いよりはマシか……)
木々が鬱蒼と生い茂る、ともすれば不気味な雰囲気が漂うような山道だ。知らない芸人のバカ話でも、車内の賑やかしにはなってくれるだろう。男はそう思いながら車を走らせる。