恋はたい焼き戦争
「わ…
海!綺麗!」
そしてそしてやってきた夏合宿。
海がキラキラと太陽の光に照らされて輝く。
暑くて暑くて仕方ないはずなのに、私たちはそれでもテンションが上がって騒ぎまくる。
「マリンスポーツできるかな?!」
「どうだろうね…
できたらいいね!」
「ビーチバレー!」
「向こうまで競走な!」
私たちは大騒ぎだった。
そう、我を忘れて大はしゃぎだった。
「…俺が部室で言ったことを覚えているやつはいるか?」
静かに怒りを抱き始めていた部長になんて誰も気付かないほどに。
「レベルアップする夏合宿って言ったんだ!
楽しむとは言ったが遊びまくるわけじゃないからな!」
「は、はい…」
向川部長は無類の演劇好きで有名。
泊まりがけのこの状況は彼にとって絶好の機会だろう。
もちろん、練習はする。
するけど……
「正直遊びたいです……」
その声は小さく小さく、波の音に消されてしまった。