Drinking Dance
「もう今からは上司と部下じゃないですね」

「ええ、今からは恋人同士です」

「直子さんのこと、大切にします」

「私も稔さんを大切にします」

そこまで言いあった後、フフッと私たちは笑いあった。

絶対にないと思っていた。

私と星崎さんが恋人同士になれる日なんてこないと思っていた。

でも私たちは、上司と部下から恋人と言う関係になれたのだ。

「直子さん、ハグしてもいいですか?」

そう聞いてきた星崎さんに、
「いいですよ、稔さん」

私は首を縦に振ってうなずいた。

両手を広げて受け入れる準備をした私に、星崎さんは両手を広げて私を抱きしめた。

☆★END☆★
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