恋のシャッター
バカ…


新学期が始まり、二月になった。



この町の冬に一番多く雪が降るこの時期。



今日もその大雪になった。



いつものように学校から帰った私は、自宅で一人夕飯を食べていた。



「こんな雪の日にも教室に行くなんて…お母さんったらもう~」



独り言をブツブツ言いながら、私が食事を終えると……突然――。



「キャー!!えっ…?ウソ?停電っ!?」



突然停電になり、部屋が真っ暗になってしまった。



「えっ―!携帯どこだろ―?…げっ…二階だぁ、しかも懐中電灯もどこか分からないし…」



一人でうろうろするのも危ないと思った私は、その場で動かないことにした。



しかし、数分たっても電気はまだ回復せず、だんだん心細くなってきてしまう。



「何で……こんな時に一人なのよ」



すると、玄関が開く音がした。



「だれ?…お母さん?」




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