恋のシャッター
「えっ?勇斗のおばさん?」
「いや……拓真だよ」
「えっ!?ウソ……拓真が?」
「あぁ、おまえは覚えてないかもしれないけど、この写真は拓真がシャッターを切ったんだよ…」
「拓真が私と…勇斗の…」
勇斗の言葉に、私はもう一度写真を見た。
そして、拓真の最後の七夕のお願い事を思い出した。
“勇斗と実夕が仲良くなりますように――”
「……拓真っ」
私は写真を胸に当てた。
すると、勇斗が私の手を取ってきた。
「……俺は一生拓真には勝てないかもしれない、けど……俺は一生おまえのそばにいるっ」
「……勇斗……」
勇斗の言葉に、胸がギュッと締め付けられた気がした。
「私も…ずっと一緒にいる……」
それだけ言うのに私は精一杯だった。
すると、
勇斗の手が私の頬に触れ、私は自然と勇斗の顔を見上げた。